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酒造りで奥会津の米を守れ!福島県只見町「合同会社ねっか」の驚くべき突破力


特産品焼酎製造免許を取得
全然大丈夫だ「ねっか」の社名に込めた思い

 一部の有名ブランド米を除いては「儲からない」と言われる米作。しかし、地元産業で米作しか頼るものがない地域も少なくない。福島県最西端に位置し、山間の会津地方にあって国内有数の豪雪地方でもある只見町も、そんな自治体だ。同町の米づくりを支援する地域おこしの取り組みは茨の道だった。

 只見町は寒暖差が激しく、気温の年較差や日較差が大きい。古くは養蚕、塩の生産などで栄え、鉱山も多かった。戦後に入ると、明治時代から構想があった水力発電ダムの建設が本格化する。1953年11月に田子倉ダムが着工され、町はダム建設景気で建設作業員や工事関係者目当ての飲食店従業員などが流入し、人口は3万人を超えた。1960年10月にダムは完成。

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