ロシアのウクライナ侵攻はガセ 焦点は歴史的な欧州安全保障交渉

「ミンスク合意」を否定したウクライナ
背景には反露民族主義勢力と欧米諸国

 2021年末、世界は「ロシア軍が、今年1月末にもウクライナへ侵攻する」と大騒ぎした。今でも警戒感を隠さない人がいる。しかし、状況は大きく変わり、歴史的な欧州安全保障交渉へと移り始めている。

 「ウクライナ侵攻」という話は、米情報機関が流したフェイク(偽情報)、もしくは、誤った分析の可能性が強い。冷戦終了後の米情報機関や専門家の情報収集能力が大きく低下した現実を露呈したともいえる。

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