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交通機関もなければ店舗もない京都府南丹市美山町 住民発の「買い物難民」救済活動が町おこしにつながった!


■800〜900m級の連山に囲まれた豪雪地帯
マイカーがなければ、遠出できない■

 全国で「買い物難民」が問題になっている。過疎地では事業主の高齢化や地域住民の人口減で個人商店の廃業が相次ぎ、高齢者を中心に「買い物難民」が大量発生している。ところが撤退店舗を買収して「買い物難民」を解消するだけでなく、地域おこしの拠点として再生した成功事例が京都府にある。

 京都と言えば「千年の古都」、人口約145万人、政令指定都市の大都会・京都市が、まず思い浮かぶ。しかし、京都府は広い。過疎に悩む中山間地もあるのだ。南丹市美山町も、その1つ。2006年の合併前までは、北桑田郡美山町という独立した自治体だった。三国岳、頭巾山、長老山など800〜900m級の連山に囲まれ、豪雪地帯に指定されるほど雪深い。

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2023年10月1日(日)10:00 更新です。