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後進の世代から「重荷」とされる生きづらさ「人間の尊厳」が問われているのではないか


誰だって年老いても小さな幸せが欲しい
温かい目で見守る社会であって欲しい

 今年は映画監督・小津安二郎の「生誕120年・没後60年」になり、記念シンポジウムや展示会などが種々開かれた。奇しくも12月12日が誕生日であり、かつ命日である。

 先年のその日、北鎌倉・円覚寺の墓を訪ねると、ファンによるものか、ひと抱えもある赤いバラが手向けられていた。赤は小津が好んだ色だ。

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