CO2排出は臨界点を越えた?!化石燃料VS再生可能エネルギー

地球温暖化は止まらない
化石燃料削減は総論賛成、各論反対

 この夏、酷暑や豪雨が襲ったのは日本だけではない。例えばロンドンでもパリでも最高気温が40度を超す異常事態が続いた。地球温暖化を原因とする熱波や火事、大雨や洪水など激烈な気候変動が世界各地を襲っている。

 一方で、温暖化の元凶である石炭、石油、天然ガスなど化石燃料を武器として自国の世界戦略を優位に進めようとする国々も多い。アメリカ、ロシア、アラブ諸国などの産油国は化石燃料利用を自国の世界戦略に組み込んでいるだけに、地球温暖化防止への取り組みには大きな疑問もある。トランプ前大統領は公然と地球温暖化を否定していた。ロシアのプーチン大統領は天然ガスを侵略の武器としてあからさまに利用している。

 果たして人類は、化石燃料の利用を削減できるのだろうか。筆者らは、人類のエネルギー利用が、ある種の臨界点に達しつつあると考えている。

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