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「学びの場」を復活して若者を呼び戻せ!震災復興のカギ握る多国籍ビジネス専門学校の挑戦『熊本県南阿蘇村』


熊本地震で県内最高の人口流出率
沈む南阿蘇村に1人の男が立ち上がった

 2016年4月、熊本県に最大震度7を観測する地震が襲った。震災関連死を含めると273人の死者、4兆6000億円の経済的被害を出した。わが国を代表する火山・阿蘇山を望む長閑な山間地の熊本県南阿蘇村にも、深刻な被害をもたらした。そして今、新たな地域おこしの動きが本格化している。その核となっているのが、村内に開設した専門学校だ。

 南阿蘇村は阿蘇カルデラ南部の阿蘇五岳と外輪山に挟まれた南郷谷に位置する人口9585人の山村だ。05年2月の平成の大合併で長陽村・白水村・久木野村の3村が合併し、現在の南阿蘇村になった。「町」へも移行できたが、「町」か「村」どちらを選択するか住民アンケートを実施した結果、「村」が選ばれた。

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