【財界】日本資本主義の父“渋沢栄一”は 財界の先駆者、現代版CSRを提唱

財界を作ったのも渋沢

 「日本資本主義の父」で知られる渋沢栄一が主人公のNHK大河ドラマ「青天を衝け」が人気だ。随所に登場する幕末の有名人との絡みが面白い。残念なのは渋沢が財界の創設で大きな役割を果たした先駆者であることが知られていないことだ。簡単に紹介しよう。

 埼玉県の農村にくすぶっていた渋沢を中央の官・財界へ押し上げたのは運の良さに尽きる。幕末の混乱期に尊王攘夷思想に染まっていた一介の農民から、知恵と志、気骨が認められ、その対極にある幕府御三卿の1つ一橋家の家臣へ転身。将軍徳川慶喜に有能さを認められ、実弟の留学で付添役として訪仏。帰国後は欧州で吸収した知識や経験を高く評価されて新政府入りする。そこで、後に首相となる大隈重信との知己を得、軍事予算で横車を通そうとするトップの大久保利通と激突、辞職する。その後は、海外で学んだ経済知識を活かし、みずほ銀行、東京海上日動、王子製紙、いすゞ自動車、川崎重工業、帝国ホテル、IHIなどの約500社を創設した。

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