今後なくなる職業vsもっと求められる職業 新技術は人間の仕事を奪うか?

駅、銀行、スーパーは変わった
技術進歩でなくなった職業は?

 昔に比べて大きく風景が変わったのが鉄道の駅、銀行、スーパーである。昔は駅には切符を切る駅員さんがいたものだ。自動改札になって改札口に駅員はいなくなった。銀行窓口の女性行員さんも減ってATMに取って代わられている。スーパーでは客自身が清算するようになり、その分だけ女性のパートさんがいるレジは少なくなった。切符もお金も本質は情報なのでコンピュータやAIで処理できる。

 これからは定型的な事務や顧客対応業務は、一般的に言えばAIやそれを組み込んだロボットに取って代わられる確率が高い。また頭脳労働と思われているような仕事も、パターン認識が仕事の根幹なので、それが得意なAIで判断や処理が可能な部分が多い。そのため会計や経理、法律相談、翻訳、建築設計、機械設計などは今後さらにAIが活躍するようになるだろう。

 この分野で著名な論文『雇用の未来』(2014年)の中でオックスフォード大学のAI研究者オズボーンは「あと10~20年で消える職業、残る職業」を列挙している。彼が、今後10~20年で消えるとした職業は次のとおりである。

ここから先は

4,871字 / 1画像
この記事のみ ¥ 200