凶暴化する中国の「戦狼外交」 身勝手な言動や狼藉に各国が反発

🔸他国を罵倒し、時には軍事力行使で
  利益を掠め取る戦法は中国の得意技

 「太平洋は日本のゴミ箱ではないし、日本の下水道でもない」。日本政府が東京電力福島第一原発の処理水を海洋に放出する方針を決めたことに対して、中国外交部スポークスマン趙立堅は4月14日の記者会見で日本政府を激しく非難した。趙立堅は2020年3月、「中国に新型コロナウイルスを持ち込んだのは米軍だ」と米国に難癖をつけている。

 今年3月19日、楊潔篪(党中央外事弁公室主任)はアラスカで行われたブリンケン米国務長官との会談で、冒頭から20分近くにわたって、米国への非難と自国の主張を居丈高に展開し、米側に発言させなかった。

 他国を罵倒し、時には軍事力行使で利益を掠め取る戦法は中国の得意技である。2017年ごろからそれは「戦狼外交」と呼ばれるようになり、口頭による非難だけでなく、外国に対する行動そのものが好戦的・侵略的で、威嚇・嫌がらせなど凶暴になっている。

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