ウクライナ戦争とロシア経済崩壊欧州金融システム不安にも波及

西側にもスタグフレーション懸念
エネルギー途絶なら欧州景気後退

 2月24日のロシアによるウクライナへの軍事侵攻と西側諸国による対ロシア経済制裁の強化は、世界の経済や金融市場、銀行経営に多大な影響を及ぼしつつある。

 人口約4200万人のウクライナでは多くの人命が失われ、インフラが破壊されている。近隣諸国に多数の難民が流れ込んでおり、国連は数週間で400万人に及ぶと予測する。ロシア軍はチェルノブイリ原発に続き、欧州最大のザポリージャ原発も攻撃し、占拠した。

 欧米など西側諸国はロシアに対し、かつてない規模の経済制裁を科した。日本時間の2月26日朝、ロシアの一部銀行のSWIFT(国際銀行間通信協会)からの排除と、ロシア中央銀行の外貨準備資産凍結が発表された。

ここから先は

2,344字
この記事のみ ¥ 200