事実上の軍事同盟「AUKUS」が発足 原潜導入発表を国民はどう受け止めたのか

「弾丸を噛み、旗色を鮮明にした」
「世紀の契約」破棄に怒り心頭のフランス

 スコット・モリソン首相は、9月16日、オンラインを通じて、ボリス・ジョンソン英首相、ジョー・バイデン米大統領と共に、AU(豪)、UK(英)、US(米)の3カ国による新たな安全保障協力の枠組み「AUKUS」(オーカス)の創設を電撃発表した。最初のプロジェクトは、米英の支援を受けて、オーストラリアが原子力潜水艦を導入すること。これにより、フランスと進めてきた次期潜水艦の共同開発計画は破棄されることになった。モリソン首相は、「心変わりではなく、ニーズが変わったのだ」と述べている。直接の言及はなかったが、AUKUSが中国の脅威への対抗を意図した同盟であることは明らかだ。

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