恥をかく前にその辺にしておきな 岸田政権の「資産所得倍増プラン」

結局は富裕層を優遇するものとなり
格差は一段と拡大する可能性が高い

 岸田文雄政権は6月7日、経済政策「新しい資本主義」の実行計画と2022年度の「経済財政運営と改革の基本方針」(骨太の方針)を閣議決定した。それに先立つ5月5日、岸田首相は英国の金融街シティーで、「新しい資本主義」の概要を自信ありげに披露した。

 「私からのメッセージは1つ。日本経済はこれからも力強く成長を続ける。安心して日本に投資して欲しい。“Invest in Kishida”岸田に投資せよです」。2013年9月、安倍晋三前首相がニューヨーク証券取引所で“Buy my Abenomics”アベノミクスは買いだと語っていたが、それと似たような表現でまず聴衆の期待感を煽った。

ここから先は

2,461字
この記事のみ ¥ 200