ウクライナ戦争が日本にも深刻な打撃海外依存「無防備な食の安全保障」の結末

小麦輸出はロシアとウクライナで世界の3割
穀物輸出拡大を国家的戦略としたプーチン

 2月24日に始まったロシアによるウクライナ侵攻の長期化・拡大化が、原油・天然ガスなどエネルギーと共に世界の食料市場にも深刻な影響を及ぼしている。ロシアとウクライナは、共に小麦やトウモロコシなど穀物の生産・輸出で、世界の主要国。それだけに、戦闘激化によって黒海沿岸の要衝オデッサなど輸出諸施設の機能が低下すれば、供給減少、価格高騰が続く穀物市場への影響は計り知れない。

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