成長なき物価上昇の懸念 消費者心理回復の障害に

下方修正されたGDP

 2021年7-9月期のGDPの2次速報値が12月8日に発表された。前期比で実質▲0.9%、年率にして▲3.6%だった。11月に発表した1次速報値の▲0.8%、年率▲3.0%から下方修正となった。内需の柱である個人消費が速報値の前期比▲1.1%から▲1.3%に下振れしたことが大きく影響した。消費以外の民間需要は住宅が▲2.6%から▲1.6%に、企業設備投資が▲3.8%から▲2.3%にマイナス幅が縮小しており、消費者心理が速報段階で想定した以上に冷え込んでいたとが明らかになった。

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