化石燃料追放の叫びとエネルギー危機 化石燃料高騰の犯人扱いロシアの大反論

連鎖値上げで世界的な物価高
犯人と名指しされた中東とロシア

 国連気候変動枠組み条約第26回締約国会議(COP26)が10月末から英国のグラスゴーで開かれ、地球温暖化の元凶とされる化石燃料(石炭・石油・天然ガス)追放の議論が大きく盛り上がった。その一方で、化石燃料の高騰による「エネルギー危機」が世界を席巻し、誰の責任か、どうしたらいいのか?という大きな叫びも同時に巻き起こっていた。

 ことの始まりは、世界を襲ったコロナ新型ウイルス騒ぎが、今年の春、欧米を中心に一時的に収まったことがある。ワクチンの接種も順調に動き出し、「ロックダウン」などの厳しい活動制限が解除され、開放感が一気に広がった。沈んでいた経済も一斉に息を吹き返し、それと重なるように、化石燃料価格が一斉に値上げを始めた。その動きは、夏から秋へと、異常な勢いで昇っていった。

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