安楽死法制化ラッシュだった2021年 「人生の終わり方を選ぶ権利」の是非を問う

80人を超える議員による連日の演説
日本とは概念が違う「尊厳死」

 シドニーを州都とするニューサウスウェールズ(NSW)州下院議会において、2021年会期最終日の11月26日、安楽死を合法とする法案が、賛成52票、反対32票で可決された。無所属のアレックス・グリニッジ議員が提出した「Voluntary Assisted Dying Bill 2021」は、オーストラリア議会史上最多の28人の超党派議員による共同提案。10万人超が署名した嘆願書も添えられた。

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