遠からず男女の差はなくなる 今どきの女子大とこれからの女子大

能力を客観評価すれば要職の半数は女性に

 近年、女性活躍への期待が高まり、様々な要職への登用が進んでいる。私自身は、女性にはハンディがあるので優先的に登用せよという考え方には必ずしも賛同しない。このようなことを言うと、現在のジェンダー平等に反する、けしからんと批判されるかもしれないが、私は、むしろ同一条件の下で、その能力を客観的に評価して、能力のある者を活用すべきである、と考えている。そうすれば、遠からず要職の半数は女性になるはずだ。

 というのは、私が40年間ほど働いてきた研究者の世界では、今や能力ある女性がどんどん高い地位に進出し、その能力を発揮しているからだ。しかも、かつては志望する女性が少なかった研究分野で、多くの女性が重要なポストに就いている。女性に不利な制度も改められてきており、遠からず男女の差はなくなるのではないだろうか。要は、職に就く前の採用条件を平等にすることが重要であり、今後さらに取り組むべきは、そのための社会における意識改革だ。それが進めば、今後女性の比率が高まることは間違いない。

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