君知るや 「家族性高コレステロール血症」 家族みんなで気を付けよう お薦め食品もある

総コレステロールは日本人が米国人を逆転
食事と生活習慣の影響が大きい

 健診で必ず測定されている検査項目にコレステロールがある。コレステロールの中でも悪玉コレステロールとして採り上げられるのが動脈硬化などを惹き起こすLDLコレステロールである。鶏卵などコレステロールを多く含有する食品は、LDLコレステロールを増加させるので1日1個にした方が良いと言われることもあるが、これは言い過ぎだ。バランスのいい食事が大事である。

 さて、血液検査では総コレステロール、LDLコレステロール、HDLコレステロールが測定される。血中の総コレステロールを善玉群HDLコレステロールと悪玉群LDLコレステロールに分け、そこから30を引いた値がLDLコレステロールである。長期にわたる疫学調査をしたところ悪玉群のコレステロール値が高いか、あるいは善玉群のコレステロールが低いと動脈硬化性疾患発症率が高いことが明らかにされている。疫学的研究から基準値が設定されLDLコレステロールは140mg/dL以上を高LDLコレステロール血症、HDLコレステロールは40mg/dL未満を低HDLコレステロール血症として予防治療が勧められている。

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