売上は5 位だが営業利益は武田薬品の次 高収益企業に上り詰めた中外製薬の秘密

ロシュグループ内で独立経営

 日本の医薬品メーカーの時価総額のトップは、中外製薬である。時価総額6兆8000億円(2021年11月11日現在)は、日本の上場企業でもトップ20に入り、同業の第一三共、武田薬品工業の5兆円台の時価総額を引き離している。時価総額トップを走っていた武田を中外が初めて抜いたのは18年9月。その後、武田が増資をしてトップに返り咲いたが、20年2月に改めて中外がトップに立った。中外の売上は医薬品メーカーとしては5番目で、最大手の武田の約4分の1に過ぎないが、営業利益や純利益は武田に次ぐ。如何にして中外は高収益企業の地位に上り詰めたのか。

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