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すべては1本の木から始まった!地域未来創造企業「きたもっく」群馬県長野原町が挑む過疎地での産業おこしと人づくり

アメリカではホテル産業に次ぐ巨大産業
キャンプ場は「立ち寄りスポット」ではない

 地域おこしは高邁な理想や綿密な計画から始まるものばかりではない。ほんの小さな行動が、大きな地域活性化の第一歩になることもある。「未来は 自然の中にある」。そんな理念でスタートした群馬県長野原町の地域おこしは1本の木を植えることから始まった。

 長野原町は群馬県北西部に位置し、ほとんどが標高500m以上の高地で約8割は山林か原野。北に草津白根山、南に浅間山と活火山に挟まれているため火山灰土の地質で砂礫土が多く、平均気温は夏でも20℃、冬はマイナス6℃の冷涼な気候で農業には向いていない。中山間地であることから、大規模な製造業も厳しい。観光業はどうか?八ッ場ダム建設で高台移転した川原湯温泉や林温泉は存在するが、近隣の草津温泉に比べると規模は小さく知名度も低い。

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