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腰痛は「隠れた産業への負荷」現場での作業姿勢を自動認識する【バイオネット研究所】

腰痛予防と作業環境改善に寄与
重要なのはソフトづくり

 製造業の現場は自動化が進展したとされる。だが、そうは言ってもロボットばかりというわけではなく、たくさんの人間が活動している。人間でなければできない作業も、まだまだ多い。

 重量のある原材料などは機械が運んでくれると思っているかもしれない。しかし現実には、工程の細部に人間がしなくてはならない作業が存在する。例えばドラム缶に入った液体の素材を製造ラインに投入するといった場合、ドラム缶はフォークリフトで運ばれてくるとしても、降ろされた場所から製造ラインまでの何メートルかを人手で移動させる必要がある。150㎏ものドラム缶を人間が転がして運ぶといった作業が必要になる。そんな体力的にハードな現場もさほど珍しくない。

 ハードな作業であっても熟練者となれば簡単にこなす。ところが、作業の初心者などの場合は腰を痛めてしまうことも多い。最近は作業負荷軽減のためにパワースーツの導入が製造現場で進むようになったのは、腰痛対策が1つの要因でもある。

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