🔻鶏卵汚職、第三者委員会が「免罪表明」
なあなあに終わる調査は分かっていた

　「きっと調査は、なあなあに終わる」。日本の農政を大きく揺るがした「鶏卵汚職」問題。農林水産省が、鶏卵行政の公正性などを検証するとして「第三者委員会（座長・井上宏弁護士）」を設置した時、同省の関係者はこう呟いたものだった。そして6月3日、公表された検証報告書は、案の定、その通りになった。報告書では、吉川貴盛・元農水相や同省幹部が大手鶏卵生産会社「アキタフーズ」（広島県福山市）の秋田善祺元代表らと頻繁に会食
を共にしたことなどを認めながら、「政策が歪められた事実は認められなかった」と結論付けた。調査は、今後の公判への影響を考慮したとして、吉川元農水相や秋田元代表ら当事者は聞き取りの対象外という甘さ。