EU離脱の落とし前もつけずに去る 破天荒宰相そんなの構っちゃられない EU首脳達の暑い夏

絶頂期はブレグジット、さすがに飲みすぎ?
絞られた?有力候補、女性宰相再登場も

 万事休すというところか。7月7日、英国のジョンソン首相は、相次いだ不祥事のために急激に低下した求心力の責任を取って辞任する意向を表明した。しかし、辞任するのはあくまで保守党党首であり、新たな党首が決まるまでは首相の地位に留まるとしている。往生際の悪さは、いかにも彼らしい。

 ちょうど3年前の2019年7月、ジョンソン政権は、ブレグジット(英国のEU離脱)問題で迷走するメイ前首相の後継として発足した。ブレグジットでは、ジョンソンは劇場型政治に長けた政界の異端児としての手腕を遺憾なく発揮した。

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