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[再選ばっかり考えている]内閣改造って一体何?政策なんてどうでもいいんだ

女性閣僚過去最多に並ぶ5人というけれど
見えなんだよな、骨格は変わっていない

 岸田文雄首相が支持回復を狙い、内閣改造・自民党役員人事を断行した。党執行部は焦点の茂木敏充幹事長と萩生田光一政調会長を続投させ、閣僚も松野博一官房長官、鈴木俊一財務相、西村康稔経済産業相、河野太郎デジタル担当相ら6人が留任、政権の骨格を維持。代わり映えのしない布陣という評価を避けようと、11人を初入閣させ、女性閣僚も過去最多に並ぶ5人と清新さを演出した。

 しかし、初入閣組は派閥の意向を尊重した順送りが色濃く、世襲議員の登用も目立ち、それぞれの手腕は未知数。何よりもこのメンバーで何を実行していくのか、明確なメッセージを発信したとは言い難い。来年の総裁選再選に向け、党内のパワーバランスは崩さず、ライバルになりそうな存在を党執行部や閣内に封じ込める政局的な思惑がちらつく。

 低迷していた内閣支持率は、横ばい、ないしはやや持ち直しとはいえ、新閣僚には旧統一教会と接点のあった人物も起用されており、新たなスキャンダルが発覚すれば、改造効果は雲散霧消する。首相が目論む早期の衆院解散・総選挙に踏み切るのは容易ではない。

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