東京五輪に取り憑いた3つの亡霊 世界の大富豪は宇宙を目指す 全米最大「ビル&メリンダ財団」が分裂危機
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東京五輪に取り憑いた3つの亡霊 世界の大富豪は宇宙を目指す 全米最大「ビル&メリンダ財団」が分裂危機

無傷のIOCはご満悦
次の次の次は無競争

 東京五輪の開幕直前、菅首相がウォールストリートジャーナル(WSJ)紙に語っている(7月20日付)。「中止した方がいいと忠告してくれる人が何人もいた。中止するのが一番シンプルで一番簡単。だが、政府の仕事は困難に挑戦することだ」。菅首相の頭の中では「中止」の二文字は最初から抹殺されていた。自ら官房長官として支えた第2期安倍内閣にとって、東京五輪は「根源的なもの(fundamental)フィナンシャルタイムズ」(=FT紙)になっていたからだ。2012年、首相に返り咲くと、安倍晋三は消極的だった官僚を叱り飛ばし、五輪誘致の陣頭指揮を執った。

 安倍自身の「復権」と日本の「復活」を象徴する東京五輪。だから、リオ五輪の閉会式にスーパーマリオの出で立ちで登場するという、こちらが赤面するようなパフォーマンスまでやってのけた。その五輪の中止は、安倍政権の否定であり、政権を支えた自分の失敗を認めることになるのだ。

 最も辛辣な筆を振るったのは、FT紙のコラムニスト、レオ・ルイスである。「東京五輪は三位一体の亡霊に取り憑かれている」と書いた(7月24日付)。過去の五輪、現在の五輪、そして未来の五輪である。

 「過去」の亡霊とは、もちろん、1964年の東京五輪だ。あの時の五輪は、敗戦の焦土から見事に経済大国として蘇った、輝ける日本を世界に知らしめた。そして今回の五輪は、大震災と原発事故、さらには「失われた30年」からの日本復活をアピールするはずだった。実際には、福島復興は遠く、経済力の低下に歯止めが掛からない。過去が輝くほど、現実のわびしさ、情けなさが募るのだ。

 「現在」の亡霊とは何か。もし、新型コロナがなかったら、どんな五輪になっていただろう。その思いが苛むのである。最新の競技場やボランティアの「おもてなし」、大東京の素晴らしさが世界を魅了しただろう。ところが、海外の観客は完全にシャットアウト、日本人もTV観戦となった。

 「未来」の亡霊とは、来年初めの北京冬期五輪、2024年のパリ五輪だ。3年後のパリはもちろん、早くもデルタ株に厳戒態勢を布いている北京も五輪をやり遂げるだろう。もし、中止すれば、東京だけが「コロナに負けた」唯一の五輪となる。のみならず、1940年にも返上した前科がある。戦時でも平時でも五輪をパスした不名誉を東京は引き受けねばならない。ルイスは「中止が当然すぎるほど当然の」東京五輪が強行されたのは、この3つ目の亡霊のせい、と断じるのである。

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国民の命を犠牲にしてまで五輪強行開催。もはや政権末期の風景漂う菅政権。地方の「すぐやる課」の課長なら、及第点はもらえても、国政を任せる人物…

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