巨大ファンドやアクティビストに揺れる かつての「総合電機御三家」の次男 “東芝”の凋落

巨大ファンドやアクティビストに揺れる かつての「総合電機御三家」の次男 “東芝”の凋落

あの矜持はどこへ行ったのか
マネーゲームに漂うでくの坊になったのか

 社長・会長を歴任し、経団連第4代会長に就任、質素な生活から名前の前には「メザシの」が付けられた「ミスター合理化」土光敏夫さん。氏は、「東芝には矜持がある」と言った。総合電機「御三家」と言われ、一時は「長男」日立製作所を猛追したのも今は昔。三男坊と呼ばれた三菱電機にも抜かれ、今では、マネーゲームに弄ばされている。

 英投資ファンドのCVCキャピタル・パートナーズが提案したTOB(株式公開買い付け)は、またもや東芝の代名詞となった「お家騒動」を惹き起こした。経営危機に陥っていた東芝の再建に乗り出し、2021年1月には東証一部に復帰させた車谷暢昭前社長兼最高経営責任者(CEO)が事実上解任され、前社長の綱川智会長が社長兼CEOを兼務することになった。

 「もの言う株主」アクティビストから解任要求を突きつけられた末のTOBによる上場廃止提案は、「車谷前社長自身の保身」と社内外から批判を受けた。

 15年の不正会計問題や16年の米原子力子会社ウェスティングハウス・エレクトリック・カンパニーが計上した巨額損失で直面した上場廃止危機を回避するため、東芝は17年12月に第三者割当増資により約6000億円を調達。東芝の第三者割当増資を引き受けたのは旧村上ファンド系のエフィッシモ・キャピタル・マネージメントや米サード・ポイント、米サーベラス・キャピタル・マネジメントなど60社もの海外ファンドだった。

 その御礼とばかりに、18年11月には半導体子会社東芝メモリ(現キオクシア)を売却で得た9700億円のうち7000億円で自社株買いし、株価を引き上げてアクティビストに利益をもたらした。19年6月にはアクティビストから要求があった4人の外国人社外取締役が就任している。アクティビストに批判された親子上場4社のうち、東芝テックを除く3社も完全子会社化。車谷前社長としてみれば精いっぱいアクティビストの要求に応えようとしていたようだ。

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