倫理を揺さぶらないではおかない 「貧者の必殺兵器」AI搭載ロボット

自律型致死兵器システムが世界で初めて
実戦で使用された疑いが浮上

 ロボットが人間のコントロールを離れて「自分の判断」で敵を選別し、殺傷する。長くSFの世界に閉じ込められていたストーリーが現実世界に滑り込んできたようだ。

 6月下旬、明らかになった国連安全保障理事会専門家パネルの報告によると、北アフリカ、リビアの内戦で昨春、世界で初めて「自律型致死兵器システム」(LAWS)が実戦で使用された疑いが浮上した。

 トルコ製で、小型無人機にAI(人工知能)を搭載し、敵兵らを追尾、攻撃した。その戦果や兵器の詳細は機密とされている。

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